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自在形アイボルト・回転アイボルト開発経緯

当社が扱うアイボルト・アイナット・シャックルはクレーン作業に欠かせない玉掛け作業(注1)に使用される半専用的用具(注2)に属する。玉掛け作業等における労働災害を防止するために、玉掛用具の必要な安全係数・使用荷重等の選定や保守点検、ワイヤーロープの吊り角度・手順・掛け方など、厚生労働省は安全の係るガイドラインを作成しており、当社もそれに基づき製品開発を行っている。ガイドラインでは、アイボルト・アイナット・シャックルなどの半専用的用具はつり荷の上面に固定し、つり上げて移動させるのが原則である。しかしながら、つり荷や作業現場の状況などで、それが不可能な場合もあり多様な使い方をされるのが現状で、現行のアイボルトでは安全性確保が難しい事例も多い。

当社は、そのような現状の課題に着目し、アイボルトの国内シェアの高さや収益性も安定していることから、シャックルの動きが自由自在で、重量物の横固定も考慮した「吊り上げ」や「引き起こし作業」が可能なアイボルトの開発に着手し、平成19年に可動自在な多機能吊り具製品“マルチ アイボルト”(特許登録済 No.3606802,No.3868439)の製品化に成功し、平成20年から自社ブランド製品として販売している。

しかし、この製品は、高い使用荷重(同じ径のアイボルトに対し3倍以上)や安全性(当社が横吊り・引き起こし作業の試験からメーカーとして品質保証)から市場では一定の評価は得られたが、従来品の固定ボルトとの互換性や、高価格などの改良に対する多くの要望が寄せられていた。

そのような中で、これらの課題を解決するために再開発に取組み、平成22年には既存雌ねじ穴の活用ができ、作業効率やコンパクト化(軽量化)を実現させた“マルチ アイボルト ハイブリット”(特許登録済 No.4369989)の製品化に成功した。平成23年には、“マルチ アイボルト”の同様にトラニオン軸とシャックル部を一体化した低コストで横吊りに特化した“横兵衛(サイド セーフティー シャックルボルト)”の試作開発に成功した。

(注1)玉掛け作業とは、一般的にワイヤーロープやチェーンその他の玉掛け用具を用いて、荷をクレーンなどのつり具(フック)に掛けたり、外したりする作業のことをいう。

(注2)半専用的用具とはある程度吊り荷を限定した用具(つりクランプ・ハッカー・アイボルト・アイナット・リング・つりビーム・つり箱・モッコ等)

次回のコラム : 自在型アイボルト(回転アイボルト)についてご紹介します。

2020年7月22日 8:05 AM

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