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エアーハンマーを用いた鍛造の優位性
エアーハンマーは鍛造における製造方法の一種で、一つの金型の中に複数の工程を配置した金型を用いて、伸ばし作業や荒打ち作業などの工程を経て圧縮荷重を加えることで、高強度かつ複雑な形状の鍛造品をつくり出すことが可能です。打撃数に応じて柔軟な加工が可能である一方で、作業者のペダル操作によって打撃力を微妙に調整する必要があるなど、熟練した高い加工技術を必要とする製造方法でもあります。
当社では、0.5t ~ 5tの大型エアーハンマーの合計6台保有しており、14gから400kgまでの鍛造品に対応できる生産体制を確立しています。特に、日本国内において5tのエアーハンマーを保有している事業者は少なく、当社の保有設備および技術・ノウハウでなければ製造・加工できない製品・部品も数多く存在しています。
鍛造部品は、鋳造部品との比較において、加工コストの面で若干劣る半面、部品の強度の面で絶対的な優位性が認められます。また、機械加工部品との比較においては、鍛造部品は圧倒的に量産に適しており、加工コストの面で高い優位性が認められます。このような点を整理すると、エアーハンマーを用いた鍛造部品は、チェーンブロックなどの輸送機械(マテハン機器)をはじめ、建設機械、工作機械などのように、性能的に極めて高い強度や耐久性が求められ、なおかつロットの大きな量産部品の生産に適しているということができます。
次回のコラム : アイボルトとJIS規格についてご紹介します。
2022年7月25日 6:00 PM