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ターンバックルの特徴①
JIS規格 耐震ブレースの特徴
①建築用鋼材であるSNR400B材を軸部素材に使用しています (M12以上)
SNR鋼はSN鋼をベースに規格化された丸鋼材のJIS規格鋼材です。
② ねじ部の加工方法は転造ねじ加工法にて素材へ直接転造加工します。 写真Cの通り、 切削ねじボルトは軸部よりねじ部が細く断面欠損が大きくなっています。
転造ねじボルトでは軸部断面積とねじ部有効断面積がほぼ同じ太さになります。
また、切削ねじ加工法では、 写真Aのとおり、ファイバーフローが切断されてしまいますが、 転造ねじ加工法では、写真Bのとおり、 塑性加工の影響でねじ部表面組織が緻密になり、ねじ部谷底部分の硬度が上昇して強度がアップします。
軸部に対するねじ部の断面積比
切削ねじでは、丸鋼軸部に対するねじ部有効断面積の比は約75%になりますが、 転造ねじでは、その比が90~92%になります。
転造ねじの加工時に発生する加工硬化により、ねじ部と軸部の継ぎ手効率は100%に近い値が得られることから、 軸部とねじ部の耐力は同等と考えることができます。
JIS規格 耐震ブレースの伸び性能
グラフからは、 切削ねじのボルトは、 はじめに断面の小さいねじ部が降伏し、 ねじ部の歪硬化により応力が上昇して軸部降伏に達した後に、 塑性変形する様子が分ります。
断面積の小さなねじ部が既に降伏しているため、軸部の塑性変形が十分になされない(伸びが小さい)うちに破断します。
転造ねじのボルトでは、軸部断面積とねじ部有効断面積が近似しているため、 ねじ部と軸部がほぼ同時に降伏し、降伏後の塑性変形が十分に発揮され、地震時に想定されるスパンの変形
に対しても破断することなく建築物を守ります。
次回のコラム : ターンバックルの特徴②についてご紹介します。
2020年12月25日 6:00 PM